こんにちは、石原です。
突然ですが、みなさんスキンケアアイテムにおいて「好きな成分」ってありますか?
私は、もうダントツで「レチノール」です。ビタミンAの一種ですね。
ここ数年とても話題な成分なので、ご存知の方も多いかと思います。
「ゼオスキン」とか「エンビロン」とか、ビタミンAをメインにした医療専売コスメも、「人生が変わる」と人気ですよね。石原もがっつり使ったことあります。(長くなるのでこの記事では言及しませんが)
でも、具体的にどんな効果があるのか?どうすごいのか?って部分は、よくわからないって方も多いんじゃないかと思います。
てことで今日はちょっと、石原が大好きなビタミンAの魅力、そして威力について、鼻息荒く語ってみようかと思います。
レチノールの効果が万能過ぎてすごい
レチノールを塗ることにより期待される効果は、簡単に並べると以下のようなものがあります。
表皮のヒアルロン酸の生成を促進する→シワの改善、ハリが出る、透明感が増す
レチノールは「シワ改善の効果がある」と、2017年に厚生労働省からその効果を認可されています。
レチノールは肌にとってあらゆる良い効果を及ぼすので、総合的な結果としてシワが改善するのだと思いますが、ひとつの大きな理由は「表皮のヒアルロン酸の生成が促される」こと。
肌の保水力が上がりふっくらとさせることで、肌の凹凸をなめらかにし、シワや毛穴の開きなどを目立たなくさせるのかと。この、「自力で」保湿する能力が上がる感が良いですよね!!えぇ!!
真皮のコラーゲンやエラスチンの生成も促進する→たるみの予防、毛穴の開きの改善、ハリが出る
石原的に一番アツい効果がこれ。
真皮、その名前から想像できる通り、お肌の表面である表皮よりも奥の方にある層ですね。
で、この肌の深いところにある真皮層には、コラーゲンやエラスチンといった繊維状のタンパク質がありまして、マットレスのスプリングのように、お肌のハリを保ってくれているのです。
逆に言うと、これらが紫外線や摩擦ダメージ、老化などによってぶっ壊れると、ハリがなくなったりシワになったり、たるんでいってしまうということですね。
レチノールは、このコラーゲンやエラスチンなどの生成を促してくれるので、結果としてシワが改善したり、ハリが出たり、毛穴を小さくしてくれるのです。
表皮のターンオーバーは28日前後ですが、真皮は数年がかりです。開いてしまった毛穴やニキビ跡など、「何年経っても治らない系」の肌トラブルは表皮でなく真皮層からダメージを受けていると考えていいと思います。
だから肌の表面をどんなに潤おわせても、ピーリングで剥がしても、一向に治らないのです。「真皮」にアプローチしてくれる成分を積極的に取り入れましょ!
ターンオーバーを促進して皮膚を適切な厚さにする→キメが整いなめらかな肌になる、毛穴やニキビ跡などの改善
濃度の高いレチノール製品を使用すると、副反応として皮が剥けることがあります。
これはレチノールによって肌のターンオーバーが促進され、余分な角質を落としているから。
ターンオーバーが促進されるとビニール肌になってしまうのでは?と思いますが、いわゆるピーリング剤を使ったものとは全く違うアプローチであり、無駄に肥厚した角質層をすっきりとさせつつ、正しく細胞再生を促してくれる、そうです。
つまり、ピーリングのように無理やり剥がすんじゃなくて、いらない角質が自発的に剥がれるんだよーってことでしょうか。
んが、やっぱり素人判断でやたらと皮剥けさせまくるとビニール肌気味になることがあります。(実体験)
剥ければ剥けるほど効果があるってわけじゃないので、皮剥け現象が起こらない程度に、適量をコツコツ肌に入れ続けていくのが良いかと。激しい皮剥けを伴うハードなビタミンA治療は、美容皮膚科で先生に相談しながらやるのをオススメします。
紫外線ダメージから守ってくれる→アンチエイジング
お肌の中にはもともと「パルミチン酸レチノール」という形でビタミンAがあり、紫外線などのダメージからお肌を守ってくれています。
しかし、紫外線を受けると分解され、壊れてしまいます。命をかけて紫外線から守ってくれているということですねぇ。
お肌の中に蓄えてあったパルミチン酸レチノールが枯渇してしまうと、今度はダイレクトに紫外線のダメージを受けることになってしまいます。で、コラーゲンとかがぶっ壊されると。
てことで、外からもパルミチン酸レチノールを補充してあげると、紫外線ダメージを防御してくれるので、結果として老化のスピードを緩めてくれるのです。紫外線は肌老化原因の70〜80%を占めるとか言われてますからね。
すごいのは、時計の針を戻す力があること
どうでしょう、レチノールのすごさをお伝えできたでしょうか。この他にも、皮脂抑制作用とか抗酸化作用とか色々ありますが。
何がすごいって、レチノールって「これ以上の老化を防ぐ」だけでなく、「時計の針を戻す(若返らせる)」力があるということです。
スキンケアで謳われる効能って、主に「保湿」と「抗酸化」「抗炎症」などだと思うんですよ。それって、乾燥による肌ダメージを防いだり、肌をぷるっと見せたり、酸化ダメージを遅らせたり…という効果になるのですが、あくまで現状維持ですよね。
でもレチノールってコラーゲンを生成させたりヒアルロン酸を生成させたりと、肌を「若返らせる」パワーがあるんです。
美容クリニックでの施術やオペを受けるわけでもなく、塗るだけでこんな効果が得られるなんてすごいことですよ!
レチノールの難点
とにかくお肌にいい影響を与えるレチノールですが、大きな難点もあります。
それはA反応という副反応が出ることがあること。
ちらっと先述しましたが、皮が剥けてしまったり赤みが出たりヒリヒリしたりなど、肌がビタミンAに慣れるまで肌の状態が一度悪くなります。
レチノールの濃度が高いほど反応が強くなり、モノによっては本当に人前に出られないほど酷い状態になります。(経験者)
それを乗り越えると綺麗になっていくのですが、好転反応なのか単純に肌の悲鳴なのか、素人にはなかなか判断が難しいのです。最初は濃度の弱いものから始めるのをおすすめします。
濃度が弱いものだと、その分効果が出るのも遅くなりますが、A反応はほとんど出ません。かなりの敏感肌の方以外は安心して使うことができるかと思います。
「ピュアレチノール」と「レチノール誘導体」
私はビタミンAをざっくり仲間分けすると、この2種類になるかなと思ってます。(あくまで素人の個人的見解)
ピュアレチノール
レチノール誘導体ではない、ガツンとしたレチノール。純粋レチノールとかって呼ばれたりもします。多分、レチノール誘導体と違いがわかりやすいように名付けたのかと。確か資生堂が名付親だった気がします。
成分表で見ると、「レチノール」って単体で書いてあるやつですね。
レチノールって、後述するレチノール誘導体に比べて効果が高いのですが、その分A反応が出やすかったり、光や熱に弱く不安定な成分らしいのです。
なので、遮光だったり空気に触れにくい特殊な容器に入れたり、冷蔵保存をしないといけなかったりと、ちょっと面倒な成分。ただ肌への浸透性が高く、アクティブにお肌に作用してくれる、攻めのビタミンAです。物によりますが、効果が高い分A反応が出る可能性も高くなります。
安定化させて作るのにコストと技術が必要なので、日本製のピュアレチノール製品はなかなかお目にかかりません。あと特許の問題とかもあると思います。
レチノール誘導体
レチノール誘導体とは、上記のレチノールをちょっといじって安定化させたものです。「パルミチン酸レチノール」「酢酸レチノール」などがあります。
前述したように紫外線の防御効果があったり、ピュアレチノールと違ってA反応が穏やかだったりと、使いやすいビタミンAです。
ただ、ピュアレチノールに比べると効果も穏やか。守りのレチノールですね。
レチノール誘導体を配合している製品は、ピュアレチノールと比べると割と安価で数も多いので、気軽に日常的に使えると思います。
石原が使っているレチノール製品
さて、レチノールに関してはそれなりにこだわりがある石原ですが、現在使用しているビタミンA配合製品は以下の3つ。
攻めのピュアレチノールを配合したものと、守りのレチノール誘導体を配合したもの、そしてどちらでもない新種のグラナクティブレチノイドというのを配合したものです。
ひとつずつ紹介していきます。
ピュアレチノールを配合した資生堂の「リンクルリフト ディープレチノホワイト5」
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レチノールというと、やっぱり資生堂が強いのです。資生堂、レチノール研究しまくってるのです。エリクシールとかでもレチノール配合の美容液ありますよね。
が、私は今年発売された、資生堂の技術の最高傑作とも言えそうなクリームをご紹介します。
リンクルリフト ディープレチノホワイト5というクリーム。なぜかAmazonにはありません…
税込14740円とお高いのですが、この製品に詰められた資生堂の本気がすごい。
まず、これは化粧品ではなく医薬部外品です。医薬部外品とは、「効果がちゃんとあると厚労省に認められた有効成分が配合されている」もののこと。化粧品と医薬品の中間、って感じですね。
この製品のすごいところは、なんと5つの有効成分を認められ、配合されていること。
医薬部外品を作る際、ひとつの有効成分の認可をもらうのもめちゃめちゃ大変らしいのですが、5つってもう凄まじいことみたいで、多分日本で唯一だと思います。そこはやっぱり大手の資生堂のパワー。
美白、抗炎症などの有効成分が盛り盛りで、もうこれ一本で全部いけるやん、という感じ。
これ、保湿力が凄まじく、ものっすごい少量(米粒2つくらい)で十分です。伸びも良いし。
というか塗りすぎるとテカるので、これぐらいがちょうどいいのです。
なので、値段は高いですが結構持つと思います。
本来は部分用なので、目元のアイクリームとして使ったり、ほうれい線や肝斑がでてる部分など、気になるところだけに使うのも良いかと。若い方よりも、色々とエイジングサインが気になってきた大人向けって感じがしますね。
敏感肌の商品ではありません!と強めに表記されてるので、敏感肌の方は刺激を感じることがあるかもしれません。
そういえばピュアレチノールなのに、冷蔵保存必須じゃないのも嬉しい。資生堂の安定化の技術の賜物ということなんでしょうか。
レチノール誘導体を配合したトゥベールの「アクアナノライズジェル」
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守りのレチノールはこの子で補給。
トゥベールは地味なパッケージとお手頃価格に似合わず、成分が素晴らしいと有名。女医さんや化粧品開発者の方なんかが推していることもあり、美容ガチ勢から凄まじい人気を誇っています。
そんなトゥベールにもレチノールアイテムがありまして、こちらは伸びがよくみずみずしいジェルタイプです。
これ、パルミチン酸レチノールが入っているのと、他にも抗酸化作用がすんごいアスタキサンチン、油溶性ビタミンC、レチノールと同じくコラーゲンやエラスチンを増やす作用があるペプチドなど、激アツな成分がてんこ盛りなんです。オールインワンとして使ってもいいんじゃないかな。
これもめっちゃ伸びがよくって、パール粒一粒分くらいで全顔に伸びます。保湿力もかなり高くて、悪く言うとちょっとベタつく。乾燥肌の方向けだと思います。
ちなみにこちらも私は全く皮剥けしませんが、人によっては最初だけちょっと皮剥けする人もいるみたい。敏感肌の方はご注意ください。
新種のレチノール!Luv me touchのグラナクティブレチノイド
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石原が今一番お気に入りのレチノール製品がこれ!
美容外科医の上原恵理先生が作ったスキンケアシリーズの、「グラナクティブレチノイド」と言うアイテムです。
こちらもまだAmazonにはありません…
この「グラナクティブレチノイド」というのが、従来のレチノールとは異なる新しいビタミンA成分なんだそうで。
上原先生のインスタを引用すると、
グラナクティブレチノイドの中のコア成分「レチノイン酸ヒドロキシピナコロンINCI:Hydroxypinacolone Retinoate」にネガティブな反応が起きない理由としては直接作用型レチノールと呼ばれる、特殊な作用機序にあります。
今まで化粧品に使用されてきたレチノールなどのビタミンAファミリーは全て、代謝型レチノールと呼ばれ、肌の中で最終的にレチノイン酸に変化することで、ビタミンAとして作用していました。また、レチノイン酸に変化する過程でレチノイン酸に変化しきれず、十分なパワーが得られないといったこともネックでした。
しかし、このレチノイン酸ヒドロキシピナコロンはレチノイン酸に変化せず、そのままの形でレチノイン酸受容体と結合。激しいA反応を起こすレチノイン酸に変化しなくても、そのままの形でビタミンA としてのパワーを発揮することができるのです。
とのこと。
簡単に言うと、A反応が起きないけど、効果はしっかり出る!というレチノールです。グラナクティブレチノイドを使った製品はThe Ordinaryとかにもあるそうですが、日本製はこれがお初だそうで。
で、私がなぜこれがお気に入りかというと、使用感です。
私はオイリーな方なので、コッテリしたクリームとか、保湿力がすごいジェルとかだと、塗った後ずーっとベタベタして髪の毛がひっついたり、朝起きた時に皮脂でヌラッヌラになったりw、と、不快に思うことが多いのですよ。ニキビもできるし毛穴も詰まるし。
んが、これはゆるめの乳液タイプなので、塗った後サラッとして、ベタつかない!!
レチノールって脂溶性の成分なので、オイリーな製品が多いんですが、これはかなり軽い使用感です。肌馴染みのいいスクワランオイルがメインの成分だからかな?
ちなみにレチノールは黄色い成分なので、レチノール製品は黄色味がかかっているものばかりなのですが、これは高濃度なせいかかーなーり黄色いです。蛍光黄色。
最近は湿度が高くベタつくので、化粧水のあとこちらだけで済ませてます。めっちゃ楽。
春先とか冬とか、バッシバシに乾燥する時期は資生堂のディープレチノホワイトを使おうかなと。
ちなみにこのグラナクティブレチノイド、2%と5%の2種類あります。初めてビタミンA製品を使う方は2%から始めるのが良いみたい。
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私はレチノール製品は慣れているので、5%の方毎日夜だけ使ってますが、確かにA反応は皆無です。
乾燥肌の方は資生堂やトゥベールの方がハマるかもしれませんが、如何せん私はオイリー娘なので、このサラッとした感じが大好き。
今後のレチノール製品にも期待
そんな感じで、今日はビタミンA「レチノール」についてお話ししてみました。
ちなみにビタミンAのなかで最強に効果も副作用も強いのが、トレチノインというビタミンAで、これは医薬品です。お医者さんに処方されないと手に入りません。
私はこのトレチノインを使った肌改善プログラムもやりましたが、いや〜本当に辛かった…皮剥け、乾燥、赤み、痒みがひどい状態を4ヶ月も続けるのです。が、確かに毛穴の縮小や肌ツヤ、透明感など、今までの人生で一番くらいの効果を感じました。さすが医薬品。
ただ本当に辛いので、よっぽど肌に悩みがあるとかでなければ、低濃度のレチノールをゆるゆる気長に使っていくのをオススメします。濃度が低くてもきちんと効果が出ることは実証されているので。
レチノールはシワ、シミ、たるみ、毛穴、ニキビ、くすみなど、あらゆる肌悩みへの効果がしっかりと確認されているので、今後もレチノールの製品は増えていくと思います。化粧品ってのは本当に個人差や相性というものがあるので、自分にぴったり合うものを色々試してみるのが大事だと、ホントーに思います。お金や労力はかかりますが、まあ、投資ですね・・・。
私もこれからも色々試してみて、またいいものを発見したらご紹介しますね。
ではでは!